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  • 漢字「栄養」のルーツをたどって

  • 定価3,300円(税込)
  • カテゴリー:

    臨床栄養

  • 2021年03月発売

  • 著者
    井上善文(大阪大学国際医工情報センター 栄養ディバイス未来医工学共同研究部門 特任教授)
    ページ数
    108ページ
    商品サイズ
    B5
    ISBN番号
    ISBN978-4-86270-177-0
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<推薦の言葉より抜粋>
この書で改めて医学で使う言葉というものの重みを感じた。そして栄養という言葉の歴史を辿る旅の中で、わが国の医学や医療の黎明期に貢献した偉人にも会える楽しさも揃えている。医療分野で活動されている多くの方々に、「栄養」という言葉のルーツを辿りながら、わが国の医療の歴史の一齣を読み解いてほしい。
(松田 暉:大阪大学名誉教授/日本外科学会名誉会長)

読みながら、栄養の歴史を切り開いた先人の偉大さ、歴史的認識の誤解、人間臭さ、さらにnutrition(栄養)とdietetics(食事)の違い、医療や臨床栄養のこれからの方向性等、幅広く学ぶことができる。以前にも、このような栄養のルーツを目指した人はいたが、これほど徹底的に調べたものは見たことがない。全ての栄養関係者が読むべき本である。
(中村丁次:日本栄養士会会長/神奈川県立保健福祉大学学長)

<まえがきより>
私はもう40年以上、外科医としての診療に加え、『栄養』の正しい普及のために、学会活動、論文執筆、講演に力を注いでいる。『食』としての『栄養』ではなく、静脈栄養、経腸栄養という『人工的な栄養』管理である。(中略)
『栄養』という漢字は、おそらくはほとんどの人が、その語源やルーツなどを考えることなく使っている。なんとなく『元気の源』『身体にとって大事なもの』『生きていく上で絶対に必要なもの』などの意味で使っている。(中略)この『栄養』という漢字は、使われるようになって、わずか100年なのである。100年前は、江戸時代ではない、明治時代でもない、大正時代である。昭和の前である。平成が終わってしまったので、昭和の前の大正ははるか昔のことと思われるかもしれないが、100年前である。
その『栄養』という用語、漢字のルーツをたどる必要が出てきた。そのルーツを突き詰めなければ、『栄養』の専門家とは言えないと思ってしまったのである。私の、その「漢字『栄養』のルーツをたどる旅」におつきあいいただきたい。(井上 善文)

目次

まえがき
外科医と栄養管理と『栄養』という用語

第1章
「榮養寺」という寺があることを知る
榮養寺を参拝する
佐伯栄養専門学校を訪問する
『営養⇒栄養、栄養学の父:佐伯矩、榮養寺』を前振りに使う
栄養の歌

第2章
漢字:栄養のルーツをたどるきっかけ
『漢字雑談』の中の『営養・栄養』
榮養寺の住職にお会いする
偉人としての佐伯矩
榮養寺の『栄養』と佐伯矩が提案した用語としての『栄養』の関係

第3章
漢字『栄養』を誰が最初に使ったのか?を調べる
須藤憲三の『栄養』
佐伯矩の『栄養』
須藤憲三のほうが佐伯矩よりも先に『栄養』を使うよう提案したのか?
森鴎外の『栄養』
森鴎外が一番先に『榮養』を使ったのではないか?
誰が『nutrition』に対して『栄養』を造語したのか?
貝原益軒
杉田玄白の和蘭医事問答
高野長英について調べる

第4章
漢字『栄養』100年イベントを開催
漢字『栄養』100年イベントでの高橋住職の講話
榮養寺にある佐伯矩直筆の『栄養』の扁額の由来

結び
結論: 漢字『栄養』のルーツは・・・
佐伯矩が文部省に『営養』を『栄養』に変更するよう建言したことの意義
最後に