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Medical Nutritionist of PEN Leaders®
- 2,200円
- シリーズ名:Medical Nutritionist of PEN Leaders®
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- 創刊年月
- 2017年3月
- 発行頻度
- 季刊発行(年2回:3月、9月)
- 仕様
- A4変形判 100頁程度
創刊メッセージ
- 編集幹事:
- 井上 善文(大阪大学国際医工情報センター 栄養ディバイス未来医工学共同研究部門)
オリジナルな論文を書こう,発表したらそれでおしまいではないのだから
私が初めて書いた論文は,日本消化器外科学会雑誌に掲載された。大学を卒業して2年後である。阪大での研修期間中に主治医をやらせてもらった患者さんの症例報告であった。すでに国立呉病院に出張していた時で,自分なりに書いて宮田先生に提出したら,赤鉛筆でほとんど書き直されて,「誠意が感じられない」というコメントが書かれていた。直接指導していただいていた井村賢治先生に,「落ち込まんでもええんやで。ちゃんと見てくれてるやろう? そうやってみんな成長していくんや」と励まされ,3回ほどのやりとりの後,投稿し,採用された。雑誌に掲載された時,井村先生が,「初めての論文やねえ。印刷された自分の名前を見て感動したやろう? その感動を忘れたらあかんよ」と言って喜んでくださった。
岡田正先生のIVH研に入り,日々の臨床に追われていた。同僚が,岡田先生に来た依頼原稿を書かせてもらったと喜んでいた。何かの機会に岡田先生が研究の進み具合を聞いてくれた。その時,僕にも依頼原稿を書かせてくださいとお願いした。最初に書かせてもらった依頼原稿は「栄養評価指標としてのRTP測定の意義」であった。うれしかった。しかし,RTPに関する知識も中途半端だったため,「acute phase negative protein」を「acute phase positive protein」と書いてしまった。出版された後,気づいた。取り返しはきかない。落ち込んだ。間違いがそのまま,論文となってしまった。論文を書くことの怖さを身に染みて教えられた。
阪大のIVH研では,結構,つらい立場にあった。同じような境遇であった根津理一郎先生と,負けんぞ,2人でいっぱい学会発表して,論文も書くぞ,という思いでがんばったことを思い出す。論文を書くモチベーションは,単なる負けん気だったかもしれない。
川島康生先生に言われた「大学を出ても,どこで働いてもacademic mindを忘れるな」がずっと頭の中にあり,常に自分に宿題を課して論文を書いてきた。インパクトファクターの高い雑誌に掲載されるような論文は書けなくても,地道に日々の臨床での経験を論文にしようという思いで。いつの間にか,論文を書くということは,業績を上げるためではなく,自分の経験を記録に残すこと,自分にいろいろなことを教えてくれた患者さんに対する恩返しの意味もある,と思うようになってきた。小さな発見かもしれないし,独りよがりかもしれないが,書きながら勉強していく,それが論文を書くということだと思う。とにかく,論文を書く,その意識が大事である。
学会で発表するだけでは,何も残らない。論文にして初めて,その仕事は完成となる。それを忘れた仕事が多すぎはしないか? 臨床栄養の領域,毎年,何千という発表がある。しかし,論文になるのはごくわずかである。論文にしなければならないという考えを失ってしまっているのではないだろうか。特集,総説,依頼原稿,たくさんある。しかし,他の人が書いた記事を参考にして,色を付けているだけのものもたくさんある。原著にもどって,真実かどうかを吟味して書かなければならないのに,安易な原稿ばかりになっていないか,反省が必要である。
こういう思いで,Medical Nutritionist of PEN Leaders®を創刊した。オリジナルな論文を書こうという本質的な考えを,この臨床栄養の領域に取り戻したい,そんな思いである。
本誌概要
特徴
一般社団法人 静脈経腸栄養管理指導者協議会(PEN Leaders)の機関誌として、投稿論文を中心に掲載。 (投稿に関する詳細は「投稿規程」をご覧ください)
編集体制
■編集幹事
- 井上 善文
- 大阪大学国際医工情報センター 栄養ディバイス未来医工学共同研究部門
- 西口 幸雄
- 大阪市立十三市民病院 外科
- 栗山 とよ子
- 福井県立病院 内科・NST
- 北出 浩章
- 関西医科大学総合医療センター 肝胆膵外科
■編集委員
- 天野 晃滋
- 国立がんセンター中央病院 緩和医療科
- 小川 哲史
- 国立病院機構高崎総合医療センター 消化器外科
- 衣笠 章一
- 兵庫県立加古川医療センター 外科
- 木許 健生
- 医療法人財団 神戸海星病院 外科
- 木暮 道彦
- 公立藤田総合病院 外科
- 白尾 一定
- 地域医療機能推進機構(JCHO)宮崎江南病院 外科
- 田中 誠
- 医療法人青仁会 池田病院 救急・外傷センター
- 野呂 浩史
- 市立芦屋病院 外科
- 林 宏行
- 日本大学薬学部 薬物治療学研究室
- 樋口 則英
- 長崎みなとメディカルセンター 薬剤部
- 目黒 英二
- 社会福祉法人 函館厚生院ななえ新病院 内科
- 山内 健
- 佐賀県医療センター好生館 小児外科
- 吉川 正人
- 医療法人愛心会 東宝塚さとう病院 外科
- 湧上 聖
- 医療法人緑水会 宜野湾記念病院 内科
■読者対象
NSTや経腸栄養・静脈栄養に携わる、医師、薬剤師、管理栄養士、臨床検査技師、看護師など
■内容構成
◆投稿
本誌のメインコンポーネント。編集委員の査読を経て、原著および症例報告を掲載
◆特集
臨床栄養のホットな話題を取り上げ特集。不定期掲載。
◆コラム
臨床栄養の領域に貢献された先達を紹介したり、随想的なテーマを取り上げたりするサロンコラム
◆話題
学会レポート、企業からの製品紹介、など、臨床栄養管理にまつわる様々な話題を取り上げるショートコラム
広告掲載料金
広告ページ | 1ページ | 1/2ページ | 印刷色 | 備考 |
表紙2 | 170,000 | - | カラー | - |
表紙3 | 120,000 | - | カラー | - |
表紙4 | 250,000 | - | カラー | 特殊サイズ(枠W180 X H210mm) |
表紙2対向 | 170,000 | - | カラー | - |
記事中 | 70,000 | 3,7000 | モノクロ | - |
後付け | 50,000 | 2,6000 | モノクロ | - |
綴じ込み | 120,000 | - | - | 印刷物支給 |
上記金額には消費税は含まれておりません
広告のお申込み・お問い合わせは小社営業部か広告代理店へ。
投稿規定
1.投稿原稿の種類
臨床栄養とその周辺領域の研究に関する原著および症例報告を原則とし,未発表のものに限る。和文での投稿を受け付ける。
2.原稿審査
当誌編集委員が審査を行い,採否を決定する。編集方針に従い,修正を求めることがある。掲載号は当誌編集部が発行日等を考慮して決める。
投稿方法はメールで行う。
3.原稿の書式
字数は,原著8000字以内,症例報告4800字以内とする。和文要旨(400字以内)・キーワード(3~5個)を必備とする。
写真,図・表は合計で,原著8点,症例報告4点以内とする。
第1枚目に表題,執筆者(原則として3名以内),所属機関名とその所在地,校正の送り先(連絡先),別刷(印刷版)の必要な場合は別刷送付先を明記。
Wordで作成し,原稿用紙設定にはしないこと。行番号は非表示(なし)とする。
句読点:読点は「,」(全角カンマ),句点は「。」を用いる。
薬品名は原則として一般名を用いる。
図表類はできるだけ鮮明なものを一括して添付する(添付ファイルが複数になる場合も,3ファイル以内にまとめること)。
・図表は原稿をそのまま誌面に使用するので,必ず鮮明なデジタルデータを添付する。
・表:Excelを用いて作表する。ケイ線囲み,文字フォントはゴシック体。
・図:図中の文字はすべてゴシック体。ケイ囲みはしない。モノクロ掲載で判読しやすいように濃淡を考慮する。手書き
原稿(シェーマなど)の場合は,白紙に黒インクで鮮明に記し,スキャンする(PNG形式)。編集部で作図も可(応相談)。
・ファイル形式:図表はExcelやPowerPoint等で作成した後,PDFではなく画像化(PNG形式にて保存)したデータを
添付する。著者校正時に訂正があった図表は,改めて原稿を送ること。
・写真は鮮明な解像度のものを添付する。文字を入れる場合はゴシック体を用いる。
・図表タイトル,図説,脚注,引用表記などは,画像化せず別に記載する。
・図表の挿入場所は本文中に明確に指示する。掲載サイズに希望がある場合は,その旨記入のこと。図表は各々1点が原
稿用紙1枚とみなす。
図表の引用には原著者と発行元の了解を必ず得ておくこと。
文字の字体(イタリック体など)および上付き・下付き(Ca2+,AT1など)の指示は明確にする。
略語は汎用略語または一般化しているものでも,初掲時のみ略語に続いて( )でフルスペルか日本語用語を明示する。
文献は引用順に番号を付し,文中及び図表には片パーレン(全角)とともに引用番号を上付きで明示する。(バンクーバー
方式)
著者全員のCOI(conflicts of interest)の開示について本文末に記載する(ない場合もその旨記載する)。
- 雑誌 筆者名:論文名.誌名 巻数:始頁-終頁,刊行年
- 書籍 筆者名:書名,編集者(監修者)名,版数,刊行地,出版社名,刊行年,始頁-終頁
- (英語論文で筆者が複数の場合は,3人まで記載し,「~ et al」とする。日本語論文で筆者が複数の場合は2人まで記載し,「~ほか」とする。英文文献,和文文献ともに,「:」「,」「.」はすべて半角とし,その後ろに半角スペースを入れること。)
* 英文文献の場合,Dudrick SJ, Wilmore DW, Vars HM, et alなどと表記し,Index Medicusの略誌名で記載する。
(例) Okada A, Takagi Y, Itakura Y, et al: Skin lesions during intravenous hyperalimentation: Zinc deficiency. Surgery 80:
629-635,1976
* 和文文献の雑誌名は,日本医学雑誌略名表(日本医学図書館編)に準拠する。
(例) 小越章平, 竹内英世, ほか: 肝胆膵手術前後における高カロリー輸液―肝障害例における血中, 尿中遊離アミノ酸について. 日消外会誌 9: 316-322,1976
4.カバーレター
初回投稿には論文の意義や要約を記載したカバーレターを添付することが望ましい。
修正再投稿の場合は,査読者からの修正要請についてどのように対応・修正したかを,該当箇所も明示して記したカバーレターを必ず添付すること。
5.著者校正
原則として1回行う。送付先を指定すること。(PDFでも対応可能)
6.掲載見本・掲載料・別刷
掲載号は1部を贈呈する。
掲載料は原則として徴収しない。
掲載論文の別刷はPDFのみ無料とし,印刷版は有料とする(掲載頁数と部数に応じ見積書で金額提示)。
7.著作権
本誌に掲載した論文の著作権はすべて,一般社団法人 静脈経腸栄養管理指導者協議会が保有する。
<事務局>
大阪大学 国際医工情報センター 栄養ディバイス未来医工学共同研究部門
〒565-0871 吹田市山田丘2-1産学共創A棟208
Tel&Fax:06-6879-4865