認知症ハンドブック③
認知症の介護・リハビリテーション・予防
―合理的な介護と廃用症候群の阻止―

著者:河野和彦(特定医療法人共和会共和病院老年科部長)

定価2,500円+税
A5判 200頁 
ISBN4-939048-69-1

 

認知症になると人はどうなるのか、なぜ徘徊するのか、なぜ暴れるのか。そのような患者さんに、一体どう接すればよいのか。介護者が日常遭遇する困った認知症患者の問題解決のためのコツとヒントが丁寧に解説されています。

認知症患者の特徴を理解してこそ、実のある介護・看護が可能になります。著者がアリセプトを処方した2,000人以上の患者から教わった認知症介護の神髄を、わかりやすく、医師の立場から解説。かつてない認知症介護の解説書です。

認知症ハンドブックシリーズの第3弾、介護編。介護・看護スタッフのみならず、老年介護に携わる全員が購読対象です。




<シリーズ3にあたってより>
 私の『介護観』とは、根性とか完璧主義ではなく、なるべく効率的に楽に愛情を患者に注げるという方針です。効率的というのは、福祉サービスをうまく利用して、なおかつお世話になった肉親との絆を薄めることなく、介護によって自分も成長できることを示します。そのために医師である私が皆さんにアドバイスできることは、ずばり『介護の世界で処方を生かす知恵』です。(中略)
  『介護疲れで、お嫁さんが先に逝ってしまった』という話は現実に存在します。現代の医療レベルではアルツハイマー型認知症は治りません。患者と介護者の一方しか救えないという状況なら、私は認知症の専門医として介護者を救うことを考えます。その私の『介護観』に賛同していただけるなら、薬の勉強をしましょう。そして、不治であるはずの患者が1年、2年と安定して笑顔の見られる毎日を過ごせたら、あなたは患者が不治であることも忘れて満足のいく介護期間を過ごせるでしょう。『介護してよかった』というあなたの一言を聞きたいがために、私は一生懸命にこの本を書きます。
  (河野和彦)

認知症ハンドブックシリーズ
シリーズ① 痴呆症の診断
       ―アルツハイマライゼーションと時計描画検査―
シリーズ② 認知症の薬物治療
        -アリセプトの使いこなしと介護を助ける処方-

内容目次
1. 認知症の介護と処方
1.
介護の心得
2.
介護者・介護スタッフの育て方
3.
認知症に似た症状
4.
病棟での認知症への介入
5.
感情の障害への対応
6.
患者の性格
7.
老人の転倒
8.
多動行動のケア
9.
認知症状に使う薬
10.
DBC(Dementia Balance Check Sheet認知症バランスチェックシート)
2. 認知症の種類
1.
病型を知れば介護もうまくできる
2.
アルツハイマー型認知症(ATD)
3.
パーキンソニズム
4.
レビー小体型認知症(DLB)
5.
ピック病
6.
脳血管性認知症(VaD, Vascular dementia)
7.
混合型認知症
8.
treatable dementia(治癒しうる認知症)
9.
肝性昏睡、肝性脳症
10.
クロイツフェルト・ヤコブ病(CJD)
3. 認知症のリハビリテーション
1.
大脳機能の賦活療法
2.
残存機能評価
3.
廃用症候群の阻止
4.
認知症のリハビリテーション
4. 認知症の医学的側面
1.
認知症患者が持つ認知症以外の問題点
2.
排尿の問題
3.
浮腫
4.
口腔内衛生
5.
老人の肺炎
6.
結核
7.
老人の感染症
8.
漢方薬と免疫力
9.
不顕性誤嚥
10.
起立性低血圧
11. 糖尿病と低血糖
12. 『ストレス』の弊害
13. 疥癬
14. 帯状疱疹
15. 栄養管理
16. 骨折予防
17. 腰痛
18. 摂食困難
19. 低ナトリウム(Na)血症
20. ビタミンB1欠乏
21. 脳梗塞の薬の管理
22. 横紋筋融解
23. AED(自動式体外式除細動器、Automated External Defibrillation)
5. 地域の介護システム
1.
新介護保険制度のねらい
2.
支援機器
3.
介護保険の給付対象施設
4.
認知症患者を地域が支えるシステム
5.
地域での早期発見事業
6. 老人介護の社会的問題
1.
施設での看取りの不安
2.
療養病床を介護施設に移すという厚労省案
3.
不適切処遇~虐待~
4.
男性による介護の盲点
5.
グループホームの安全性~自由と管理の挟間で~
6.
認知症患者の運転
7.
認知症患者の権利擁護・財産保護
8.
家庭での介護力の低下
7.
認知症の予防
1.
介護予防
2.
動脈硬化阻止を主体に考える介護予防
3.
一次予防(健康な状態のうちに注意すべきこと)
4.
二次予防(動脈硬化の危険因子を発生してしまったあとにすべきこと)
5.
三次予防(脳梗塞、心筋梗塞をおこしてしまったあとにすること)
6.
降圧と認知症の関係
7.
運動不足と『生活不活発病』
8.
性格
9.
うつ状態
10.
アルツハイマー型認知症の危険因子
11.
アルツハイマー型認知症の進行抑制薬
12.
認知症予防ドック
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