フィブラートUpdate
―幅広い使い方と新たなエビデンス―

編集:山田信博(筑波大学大学院人間総合科学研究科 内分泌代謝制御医学教授)

定価2,500円+税
A5判 111頁




<巻頭言より抜粋>
 編集の山田信博先生をはじめ,脂質代謝,動脈硬化に造詣の深い先生方が,ご自身の使用経験や文献的考察を交えてフィブラートの最新の情報を紹介するテキストブックが発刊されました。本書により,歴史的には最も古い脂質代謝改善薬のひとつでありながら正確な情報に乏しかったフィブラートの作用機序や臨床的意義について体系的な理解が進み,多くの実地医家の先生方の日常診療で適切な使用が行われることを期待しています。(財団法人住友病院院長 松澤佑次)

<終わりにかえてより抜粋>
 高脂血症治療は,現在その処方の約9割がスタチンによって占められているが,糖尿病やメタボリックシンドロームなどの脂質代謝異常の特性(トリグリセライド,HDLコレステロールの異常)を示すような場合には、フィブラート療法が最も理にかなった治療法であり,フィブラートは今以上に注目されて然るべきであると考える。このたび,フィブラートの単行本を発刊するにあたり,執筆者自らの研究成果や国内外の様々なエビデンスの紹介を中心に広くフィブラートに関する最新情報が集約されるよう,また一般臨床家の先生方にも利用しやすい構成となるよう腐心した。(編者 山田信博)


内容目次
発刊に寄せて 財団法人 住友病院
松澤佑次
●第1章: フィブラートの幅広い使い方
1. フィブラート系薬剤使用の臨床的意義 横山信治
2. 何故,高TG血症治療にはフィブブラートなのか? 齋藤 康
3. トリグリセライドはどこまで治療すべきか,中性脂肪管理の重要性 斉藤美恵子
4. 2型糖尿病における脂質異常とフィブラート 島野 仁
5. メタボリックシンドロームにおける脂質代謝異常とフィブラート 島袋充生
6. 新しい脂質異常症の治療法 ―エゼチミブとの併用療法 江草玄士
7. 相互作用,安全性から見たフィブラート療法 中谷矩章
8. 臨床検査値から読むフィブラートの使い方 久米典昭
●第2章: フィブラートの新たなエビデンス
1. PPARα作動薬としてのフィブラートの種類 石橋 俊
2. フィブラートの大規模臨床試験の歴史 寺本民生
3. 糖尿病網膜症の治療薬 山下英俊
4. エビデンスが示したフィブラートの低HDLコレステロール血症改善による冠動脈疾患発症予防効果 山下静也
5. フィブラートとスタチン併用のエビデンス 木下 誠
●Topics:PPARα ―最近の知見―
1. PPARsの機能と研究の歴史 酒井寿郎
2. PPARαの分布が多い臓器 田中十志也
3. PPARα作動薬の多様な作用 笠山宗正
 
1)
フィブラートの抗炎症作用  
 
2)
フィブラートのeNOS活性増加作用  
 
3)
糖尿病腎症に対するフェノフィブラートの影響  
4) フィブラートとアディポネクチン  
5) PPARαとNASH  
4. PPARαの臓器障害抑制の可能性 青山俊文
1) PARαとアルコール性肝障害  
2) PPARαと原発性胆汁性肝硬変(PBC)  
3) PPARαによる腎機能維持  
5. 尿酸低下作用を有するフィブラート 細谷龍男
6. フィブラートの睡眠リズム改善作用 大石勝隆
●特別対談  
「これからの糖尿病治療のあり方とフィブラートに期待する役割」 河盛隆造,山田信博
終わりにかえて ―注目されるフィブラート 山田信博
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