栄養医療のスペシャリストがつづる心に残る栄養療法の患者さんたち

栄養医療のスペシャリストがつづる

心に残る栄養療法の患者さんたち 2

― 胃瘻? 経鼻胃管? CVポート? …在宅静脈・経腸栄養?―

編集 井上善文 (大阪大学臨床医工学融合研究教育センター栄養ディバイス未来医工学共同研究部門 特任教授)
定価 本体1,800円+税
四六判 360頁
ISBN978-4-86270-157-2



概要

●本書は好評いただいた栄養医療従事者の執筆による医療エッセイ集の第2弾である。
今回は97人103作品が収載されている。

●臨床栄養の現場で出会ってきた多くの患者さんたち。その患者さんを通して培った臨床経験が、医療者としての彼らの今を作り上げた。

●こんなにも必死に患者さんに対して真摯に取り組んでいる彼らの姿勢、心を感じてほしい。

<まえがき>より

 『栄養医療のスペシャリストがつづる~心に残る栄養療法の患者さん~』は、非常にすばらしい本となりました。読めば、感動する内容ばかりです。私が一番感じたのは、こんなに患者さんのことを考えている医療者がいる、本気で患者さんに向き合い、できるだけの心のこもった医療を実践してきる医療者がこんなにいる、ということを、もっと知っていただきたい、ということです。もっと一般の方(この表現は正しくないのかもしれませんが)に読んで、理解していただきたい、知っていただきたい、と思っています。
 (中略)そうして、いろいろ考えているうちに、経腸栄養だけではないんだ、静脈栄養、経口栄養を含めた、栄養管理全体としても『心に残る栄養療法の患者さん』に関わった医療者の声は、もっともっとあるはず、という思いになり、第2弾としてこの本を企画しました。予想通り、経腸栄養、静脈栄養、経口栄養、すべてを駆使して、栄養管理全体として心から患者さんのことを考えて関わった、個人的な歴史を書いていただきました。今回も100題以上が集まりました。(井上善文)

(井上 善文)

目次

第1章 患者さんの思い、家族の思い

一基くん、32年間、よくがんばったな(井上善文)
「ご飯を食べて、もう一度自宅へ帰したい」(松尾晴代)
『細さ』にこだわる経鼻栄養チューブ〜こだわりに隠された理由〜(星 智和)
栄養士さん、食事の話を聴いてほしい(谷中景子)  ほか

第2章 胃瘻・経腸栄養

胃瘻の合併症もいろいろ経験しました(井上善文)
酒豪のひと(吉村芳弘)
胃瘻に対するイメージ…「胃瘻作るんやったら首つるわ」(吉田真佐子)
「これはわしのご飯や。自分でする!」(成枝由季子)
味わうことの「幸せ」と胃瘻(寺坂勇亮)  ほか

第3章 静脈栄養

はじめてのHPN患者さん(佐藤健太郎)
周期的静脈栄養法第一号患者さんの思い出(山田繁代)
シャープのテレビとTPN(杉本由佳)
この点滴で家に帰れるの?(山田圭子)
最後のクリスマス(井上善文)  ほか

第4章 それぞれの栄養管理−1

「ん、食べてみてもええけどなぁ」(廣瀬桂子)
NSTは、心の栄養療法もサポートする(添野民江)
「食べる」可能性と「笑顔」を取り戻せた患者さん(小寺庸平)
栄養はThe Long and Winding Road(森崎哲朗))
栄養に興味を持った訳 —食事療法が医療の基本だということに何時気付いたか(加藤章信)  ほか

第5章 それぞれの栄養管理−2

曾孫の誕生を見届けて旅立たれHさん(島崎 信)
術後栄養管理は大切であると実感した食道がん術後栄養不良例(白尾一定)
「もとの体に戻して!」〜ストマ閉鎖に挑んだ患者さん(一丸智美)
「栄養が必要な方ほど栄養が入らない」ことを思い知らされた患者さん(織田 順)
嚥下障害の原因が不明の患者さん(若杉葉子) ほか

第6章 失敗、心残り、葛藤

ケセラセラ(神田由佳)
このようなことがないようにNSTを始めたのに・・・(柚木大和)
痛恨の鎖骨下静脈穿刺(西口幸雄)
4通の手紙(栗山とよ子) ほか

第7章 緩和ケア、ターミナル

緩和ケアでの医学的根拠に基づく患者さんのニーズに応じたケアとは?〜医療者間の葛藤〜(天野晃滋)
「ただ、もう一度ご飯が食べたい!」—積極的な栄養療法が教えてくれたこと(佐山順子)
ひやしあめ(井川 理)
心の栄養療法(大谷幸子)
最期を見送るお手伝い(永友里沙) ほか

第8章 栄養医療と私

私を栄養療法の道へ導いてくれた患者さんT君(林 勝次)
刹那の景(千葉正博)
一番最初に伝えたかった・・・(森みさ子)
23年前の母の思い出〜私を栄養へ向かわせた原体験〜(藤田繁雄)
栄養管理についての私の個人史(井上善文) ほか

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