服薬指導のためのQ&A―アルツハイマー病治療薬

服薬指導のためのQ&A

アルツハイマー病治療薬

監修 新井平伊(順天堂大学医学部精神医学教授)
編著 順天堂大学医学部附属順天堂越谷病院メンタルクリニック
    順天堂大学医学部附属順天堂越谷病院薬剤科
定価 本体3,000円+税
A4変形判 100頁
ISBN978-4-86270-047-6



概要

●新しく3剤のアルツハイマー病治療薬が登場して薬物治療の選択肢が増えた一方で、その選択については明確な指針がない現状において、アルツハイマー病治療薬の服薬指導はどのようになされるべきか。

●服薬指導で注意すべきさまざまな状況を想定し、Q&A形式による見開きの見やすい解説を実現。

●薬剤師のみならず高齢者医療に携わる多職種の方々にも、アルツハイマー病治療薬の理解に役立つ1冊です。

はじめにより

 国際的にみてもアルツハイマー病治療薬の投与にはまだ解決すべき問題は多くあります。なかでも、4剤の使い分けについての治療アルゴリズムが臨床的にはほとんど意味をなしていません。(中略)これには、使い分けを示唆するほどのエビデンスがないからです。また、日本人での使用歴はまだ2年ほどしかないので、有効性や副作用の臨床データも不足しています。さらに、高齢者ではさまざまな身体疾患や社会環境の問題を有していることから、個々のケースへの対応に十分な情報はありません。このようななかで、入院・外来医療において薬剤師の役割・責務も重要性を増しています。

 本書では、認知症の病態、チーム医療の重要性、薬理学的機序、臨床効果、副作用から始まって、その後は実務的に注意すべきさまざまな状況を想定して、それらの一つ一つを簡潔に見開きで記載しました。

 本書が認知症の薬剤師業務にかかわるすべての方々のみならず、高齢者の医療・看護・介護にかかわるすべての職種の方々にも、十分貢献できる一冊と確信しています。

(新井平伊)

目次

Ⅰ アルツハイマー病の病態生理
  1.アルツハイマー病の病態と治療薬開発
  2.アルツハイマー病の治療原則

Ⅱ 服薬指導の臨床的意義-チーム医療の観点から
  1.医薬分業の意義
  2.よく遭遇する臨床上の問題
  3.認知症で特に重要な点

Ⅲ アルツハイマー病治療薬の薬理: 作用機序・臨床効果・副作用
  1.ドネペジル
  2.ガランタミン
  3.リバスチグミン
  4.メマンチン

Ⅳ.アルツハイマー病治療薬の服薬指導Q&A

【薬物選択】
  Q1.BPSD(周辺症状)に効果がある薬剤について教えて下さい。
  Q2.ADLの改善効果について教えて下さい。
  Q3.効果が見られない場合は増量か、または他剤への切り替えかを教えて下さい。

【身体疾患の併存】
  Q4.腎機能が低下している場合の注意点を教えて下さい。
  Q5.肝機能が低下している場合の注意点を教えて下さい。
  Q6.てんかんのある患者さんに投与する時の注意点を教えて下さい。
  Q7.心疾患のある患者さんに投与する時の注意点を教えて下さい。

【併用薬】
  Q8.下剤が処方された時の注意点を教えて下さい。
  Q9.鎮痛剤が処方された時の注意点を教えて下さい。
  Q10.睡眠薬を処方されている場合の注意点を教えて下さい。
  Q11.抗認知症薬の併用について教えてください。
  Q12.抗うつ薬と併用する場合の注意点を教えて下さい。
  Q13.抗精神病薬と併用する場合の注意点を教えて下さい。
  Q14.漢方薬を併用する時の注意点を教えて下さい。
  Q15.風邪薬との併用は可能ですか。

【服薬・薬剤管理】
  Q16.服薬管理が困難なケースの対応について教えて下さい。
  Q17.薬を飲み忘れた場合の対応について教えて下さい。
  Q18.薬を飲みすぎることがあるのですが治す方法はありますか?
  Q19.独居老人の薬の管理方法について教えて下さい。
  Q20.嚥下障害のある場合の服薬について教えて下さい。
  Q21.自動車運転についての注意点を教えて下さい。
  Q22.服用中の水分補給についての注意点を教えて下さい。
  Q23.服用中の食事についての注意点を教えて下さい。
  Q24.服用中の運動についての注意点を教えて下さい。
  Q25.居住系施設における服薬指導はどのようにするのですか?
  Q26.ヘルパーに服薬サポートを依頼する場合の注意点を教えて下さい。

【副作用】
  Q27.めまいの症状が出た時の処置について教えて下さい。
  Q28.便秘になった時の処置について教えて下さい。
  Q29.痙攣が起こった時の対応について教えて下さい。
  Q30.貼付剤による皮膚症状(かゆみ・湿疹)が出た時の対応について教えて下さい。
  Q31.幻覚、錯乱、せん妄などの精神症状があらわれた時の対応について教えて下さい。
  Q32.歩行障害や転倒が起きやすくなった時の対応について教えて下さい。

<参考資料>
  ・相互作用一覧表
  ・アルツハイマー病危険因子とライフスタイルの改善による予防効果

上へ