血管糖尿病2011
Annual Book of Vascular Diabetes

■編集
佐田 政隆 (徳島大学大学院ヘルスバイオサイエンス研究部 循環器内科学教授)
下村伊一郎 (大阪大学大学院医学系研究科 内分泌・代謝内科学教授)
野出 孝一 (佐賀大学医学部 循環器内科教授)
綿田 裕孝 (順天堂大学大学院医学研究科 代謝内分泌内科学教授)

仕様:B5判 総ページ330頁
定価5,000円+税
ISBN978-4-86270-033-9



●糖尿病研究と血管障害研究をつなぐVascular Diabetesの創生
●双方向性、話題性、先進性、スピード感をキーワードに、最新研究動向をお届け
●「私が推す2010年のこの1報」:執筆者による最新論文の推薦と講評
 
<序文より抜粋>
 近年のバイオサイエンスの進歩は、別々に進んできた血管病学と糖尿病学、この2つの学際領域において、分子機構や病態基盤に数多くの共通エレメントが存在していることを明らかにしつつある。だとすれば、糖代謝から血管病変を、あるいは血管代謝から糖尿病を捉えなおしてみることで見えてくるものが、糖尿病という全身血管病への新たな診断・治療法の創成を呼び起こすことが期待される。この「双方向性」を強く意識して、臨床および研究の基軸として捉えるスタンスが「血管糖尿病」という新しいコンセプトであり呼称であろう。

 このたび刊行されるAnnual Book「血管糖尿病2011」では、本書編纂の基本方針を"コンセプトレビュー"として巻頭に掲げさせていただいた。そして、それぞれの項目領域で第一線で活躍されている執筆の先生方に「血管糖尿病」の趣旨を十分にご理解いただき、その専門分野の直近1年の話題を中心に各項目最新のReview Articleとしてご執筆いただいた。さらに各執筆者に、「私が推す2010年この1報」として、専門家がその領域で最も重要と考える2010年度の1報を、全46報挙げていただき、そのポイントならびに重要性を説明していただいた。臨床医や研究者、あらゆる医療従事者・関係者さらには大学院生や学生の方々にも、血管糖尿病という新しい視点から最新の臨床そして研究動向を捉えていただくことができれば、編者一同これに勝る喜びはない。
 

<内容目次>
【ヘッドライン2011】 私が推す2010年のこの1報
(執筆者45人全員が選ぶbest paperと解説)

【Ⅰ.基礎・成因】
 2010年の総括
 1.食後高血糖と血管不全
 2.血管内皮障害の病態
 3.平滑筋障害の病態
 4.炎症細胞(マクロファージ、T細胞、樹状細胞)と糖尿病性血管障害
 5.糖尿病性血管障害とAGE、サイトカイン
 6.糖尿病性大血管障害
  -冠動脈
  -脳
 7.糖尿病と血管細胞アポトーシス
 8.血管新生と動脈硬化

【Ⅱ.検査・診断】
 2010年の総括
 ●糖代謝
 1.インスリン抵抗性とインスリン分泌能
 2.血糖変動性(食後高血糖,低血糖)
 ●血管代謝
 1.酸化ストレス、糖化蛋白
 2.炎症、サイトカイン
 3.遺伝子(SNPs、エピジェネティクス)
 ●生理機能
 1.血管内皮機能(FMD、endoproduct)
 2.血管弾性機能(PWV/PWA)
 ●画像診断
 1.IMT
 2.CT
 3.IVUS
 4.分子イメージング

【Ⅲ.臨床―病態・治療】 
 2010年の総括
 1.1型糖尿病
 2.2010年における2型糖尿病の病態解明と治療に関する進歩
 3.IGT、食後高血糖 ―その病態と薬物治療―
 4.メタボリックシンドローム
 5.糖尿病合併脂質異常症
 6.糖尿病合併高血圧症
 7.狭心症・心筋梗塞
 8.脳梗塞・脳出血・認知症
 9.血管から見た糖尿病性神経障害
 10.糖尿病網膜症の血管病態
 11.糖尿病性腎症、CKD
 12.糖尿病性足病変 ―末梢動脈病変―
 13.血管糖尿病とアディポサイトカイン

【Ⅳ.臨床―治療薬の位置づけ】
 2010年の総括
 1.インスリン製剤
 2.グリニドとSU薬
 3.DPP-4阻害薬
 4.GLP-1受容体作動薬 ―動脈硬化との関連
 5.ARB・ACE阻害薬と糖尿病治療のエビデンスのまとめ
 6.直接的レニン阻害薬と糖尿病
 7.フィブラートの意義 ―ACCORDを受けて
 8.エゼチミブ ―最近明らかになった抗脂肪肝作用―
 9.スタチンと糖尿病発症
 10.メトホルミン
 11.チアゾリジン薬(インスリン抵抗性改善薬)
 12.αグルコシダーゼ阻害薬
 13.利尿薬と配合剤

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