経腸栄養剤の選択とその根拠

経腸栄養剤の選択と

その根拠

編集 井上善文 (大阪大学臨床医工学融合研究教育センター栄養ディバイス未来医工学共同研究部門 特任教授)
定価 本体4,000円+税
B5判 288頁
ISBN978-4-86270-154-1



概要

●患者さんの病態・経過に合った栄養剤の選択をいかに適切に行うか。15の病態別に根拠に基づく経腸栄養剤の選択を詳解。さらに経腸栄養の代表的なトラブル8つについて原因・対処法を解説。

●巻末には18社148製品の標準組成表を医薬品・濃厚流動食・半固形状流動食の3つのカテゴリー別に収録。

<序にかえて>より

 数年前から,「胃瘻を造設すると安らかに死ねない」「胃瘻は悪」といった風潮が出現してきた。栄養管理の経路として絶対的に胃瘻が適応であるにもかかわらず経鼻胃管を選択する,あるいは,CVポートで静脈栄養を行うといったことも散見されるようになってきたのである。(中略)この傾向は,栄養管理の本質を著しく見誤った由々しき事態である。(中略)現在のPEG,胃瘻をめぐる間違った流れに対しては,真に栄養管理の重要性,意義についての正しい理解を普及させるしかない。
 このように思い極めて,このたび本書の編纂にあたらせていただいた。本書は好評をいただいた拙著「経腸栄養剤の種類と選択」(2005年初版,2009年改訂)を土台としながら,最新のエビデンスに基づく病態ごとの経腸栄養剤の選択の実際についてまとめられたものである。執筆陣はわが国屈指の臨床栄養の第一人者の先生方であり,最新の理論的根拠を示しながら,現場目線による,栄養療法・管理の実際とそのフィロソフィーをも綴っていただいた渾身の1冊である。(後略)
 読者のみなさまにはぜひとも,本書から「経腸栄養剤の選択の科学」だけでなく,「栄養療法の根源的な使命・意義」を読み取って,日々の臨床に生かしていただきたい。

(井上 善文)

目次

いまこそ,栄養管理の重要性,意義の正しい理解を―序にかえて

1. 胃瘻と経腸栄養―その意義

2. 経腸栄養剤の種類と特徴

1)経腸栄養剤の分類
2)immuno-nutritionの理論と実際
3)半固形状流動食

3. 根拠に基づいた経腸栄養剤の選択

1)経腸栄養剤の選択基準
2)周術期
3)重症病態
4)肝疾患
5)膵疾患
6)腎疾患
7)呼吸不全
8)がん
9)腸管機能障害(炎症性腸疾患を含めて)
10)高齢者
11)褥 瘡
12)摂食・嚥下障害
13)認知症
14)サルコペニア
15)小 児

3. 経腸栄養時のトラブル対処

1)胃瘻の瘻孔トラブル
2)下 痢
3)便 秘
4)腹部膨満
5)誤 嚥
6)過栄養・体重増加
7)水分・電解質異常
8)微量元素欠乏症

巻末資料:主要な経腸栄養剤の標準組成表

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